著者のコラム一覧
多賀一晃生活家電.com主宰

大手メーカーで商品開発、企画を担当後に独立。「生活家電.com」主宰。

(27)家電が進化しても彼らを救わない…メーカーは少数ユーザーの存在を忘れないで

公開日: 更新日:

 さて、日本メーカーのつくる大型オーブンは、ほとんどレンジ機能付き。オーブンは熱源がヒーターなので電磁波は出ませんが、レンジは電磁波出しまくりです。確かに海外にはオーブン単独のモデルはあるのですが、テストしていませんし、地方では入手困難なこともあります。テストは、自分の家で、実際に使い確認します。中には、性能不十分なモデルもあり、テストせず推すことはできません。

 これらの状況を説明、奥さんはオーブン機能のみを使うということを、まずご納得いただきました。単機能オーブンにこだわらなかったのは、知人は電磁波過敏症ではないので、彼が使う分には問題ないからです。

 次に困ったのは、オーブンレンジは最もIoT(モノのインターネット)が進んでいる家電ということ。ほとんどのモデルにWiFiが装着され、インターネットにつながります。台所の主は奥さん。当然WiFiを持った家電を置くわけにはいきません。

 オーブンの実力は確かということで、シャープのヘルシオで、WiFiなしのモデルを確認すると、2020年モデルが最後だとわかりました。20年ならまだ在庫がある可能性があることを伝えると、その日のうちに購入。気持ちよく使っているとの連絡がありました。一件落着です。

 しかし数年後、日本市場でIoTが搭載されていない日本メーカーのモデルは手に入らないでしょう。お願いとしては、家電メーカーは、電磁波過敏症のような少数ユーザーの存在を忘れないで欲しいということです。それも企業が目指すべき重要なSDGs(持続可能な開発目標)だと思います。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    「暮らしやすい都道府県」東京都は2位…じゃあ1位は? 前回調査の首位は陥落していた

  2. 2

    東京女子医大がご都合主義の学費値上げで偏差値急落…早稲田大学への“身売り説”が急浮上

  3. 3

    悠仁さま「渋渋→東大」プランはなぜ消えた? 中学受験前に起きた小室圭さん問題の影響も

  4. 4

    石丸伸二氏「新党」発足会見“ドタキャン”の真相…演出意図ミエミエのフリー記者排除に元参謀も苦言

  5. 5

    「2025年7月5日」に大災難…本当にやってくる? “予言漫画”が80万部突破の大ベストセラーになったわけ

  1. 6

    早くも見えた石丸伸二氏「再生の道」の“ポンコツ化”…政策への言及なし、新党参加にこれだけのリスク

  2. 7

    元キャバ嬢の「ギャル船長」が舵を取る極上カワハギ釣りを体験した

  3. 8

    日向灘で「3日に1回」地震頻発は南海トラフの前兆か? 専門家に聞く…13日夜は震度5弱の揺れ

  4. 9

    石丸伸二氏が政治団体「彩生の時」旗揚げのゲストに!すわ新党?とメディア殺到、本人に直撃すると…

  5. 10

    加藤財務相が財務省への批判続出に「どうにもならない」とボヤキ…政治信条「万機公論に決すべし」はどこへ?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭