錦糸町「楽天地スパ」苦悶の熱波師と過ごすイベントはすっげー楽しい
楽天地スパ(東京・)
JR錦糸町駅南口に面し、東京メトロ錦糸町駅2番出口とは直結する。1956年創業の「楽天地天然温泉会館」は、2010年から男性専用施設「楽天地スパ」として親しまれている。
フロントで下足ロッカーのキーを渡し、一般入浴料2850円(深夜割り増し1500円)をチョイス。財布代わりになるセンサー付きロッカーキーバンドと館内着、タオル入りのバッグを受け取った。精算は退館時で、早速、服を脱いで浴場に向かった。
お、滑り止め加工の床タイルがオジサンにはうれしい。平日の午後でもかなりの客入りだが、静かで落ち着く。御影石のカランには、シャンプーをはじめホテル並みの充実アメニティー。隅には、名物・背中流し(10分1200円~)のオバちゃんが座っていた。
地下650メートルから湧出する天然温泉の黒湯は40度でヌメリがある。ほどよい湯加減で湯船に体を横たえると、58歳の乾いた肌もトゥルトゥルに。高濃度人工炭酸泉は38度で、黒湯と同じく広い。のんびりと温まったところで、サウナに参りましょう。
よもぎスチームサウナは定員5人。タイル張りで、室内は真っ白な蒸気が充満し、深呼吸すると鼻がチクチクした。58度でもしっかり熱い。
さてと、布マットを手にドライサウナに突撃する。ドアを開けると、白樺の丸太が置かれた縦長のikiストーブとご対面。左の壁にはボナサームのヒーターが収納されている。
2年前にガラスコーティングされた総ヒノキ造りで、コの字形2段ベンチは定員35人ほど。上段に腰かけると、まったりした90度強が汗腺を刺激する。テレビを見ていると、汗がたらーっ。
すると、ロウリュの時間になった。11時から25時まで毎時0分に始まる設定で、ほぼ満席になったところに、北海道出身の好青年熱波師・関口賢敏(ケビン)さんが登場。短い前口上を終え、ラドルでサウナストーンにアロマ水を2杯。“認知症予防”の効果があるらしい。若々しくダイナミックなタオルさばきで、ウッディーな香りの熱波が広がる。物忘れがひどい58歳はありがたく熱波を頂戴した。
2セット目はラドル3杯。体感温度がググッと上昇。実は関口さん、熱さが苦手で「ヤバイ!」と苦悶の表情を浮かべ、大ウチワで熱波を送る。汗だくで奮闘する姿に、「ガンバレー」と声援を送る客もいれば、逃げ出す客も次々と。
最後にバケツに残ったアロマ水をすべて注ぎ込み、お代わり熱波をいただくと、拍手喝采で10分ほどのイベントが終了。苦悶の熱波師と過ごす時間はすっげー楽しい。