株主総会や就職説明会で“武器”になる プロライターが実践する企業に「本音を語らせる」テッパンの質問
AI時代で大切なのは“聞き出す”力
コロナ禍を経てリモートワークにシフトする企業が増えている昨今、薄れがちな社内のコミュニケーションを活発にするため、こだわり抜いた社員食堂を作った企業が存在する。それがクラウド業界のパイオニア「日本ビジネスシステムズ(通称:JBS)」だ。日本一とも称される社員食堂を作った理由を切り口に、企業経営の本質について同社の牧田幸弘社長に10時間を超えるロングインタビューで鋭く迫ったのが、『なぜ最先端のクラウド企業は、日本一の社員食堂をつくったのか?』(発売・講談社=いからしひろき著)である。
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「リモートは便利ですが、やはり生身の人間同士、面と向かって直接話さなければ大事なことは伝わりません。かといって、無理に会社に来いとは言えない。自然と会社に来たくなるようにするにはどうすれば良いかと牧田社長が考えた時、思いついたのが最高の社員食堂を作ることだったのです。その根底には、“人財こそが会社の最大の資本”という牧田社長の信念があります」(著者のいからし氏)
著者は20年以上フリーライターとして活動し、2023年6月にライターズオフィス「きいてかく合同会社」を設立。JBSの牧田社長と同じく人こそ資本と考え、AI時代をたくましく乗り越えていけるライターの育成に取り組んでいる。
「AIはそれなりにそつのない文章を書けます。しかし、そのためには良い材料が必要です。良い材料を集めるには取材相手からさまざまな情報を聞き出す必要があります。本人も気づいていないような魅力的な話を引き出す最高のスキルこそが、ライターのインタビューなのです」と、AI時代におけるインタビュー力の重要さを語る。
リアルな人間が引き出したリアルな情報は、ネットには決して転がっていない稀有な情報だ。そうした情報をいかに集めてくるかは、ライター業界に限らず、ビジネス全般の今後の課題と言えよう。