ワンちゃんやネコちゃんの歯石除去、歯周ポケット治療は麻酔ナシでできる可能性が

公開日: 更新日:

 麻酔が必要かどうかは事前に検査で調べます。その上でOKという判断だと思いますが、シニアのワンちゃんやネコちゃんの治療には、麻酔をしない方がベターだと思います。どうしても必要なら、なるべく短い方法を検討すべきでしょう。

 当院では、麻酔が効いて痛みの管理ができる状態でも、自発呼吸を維持しながら手術するのを基本としています。麻酔が深すぎると、自発呼吸が抑制されるリスクがあるためです。

 最新の麻酔器は非常に便利な支援機能がついていて、麻酔チューブにつけられた呼気センサーが一定時間呼吸を関知しないと、自動的に人工呼吸に切り替えることができます。そのまま人工呼吸を維持できるし、麻酔量の調節で再び自発呼吸に戻すこともできます。手術中の麻酔と呼吸の管理が細かくできてしまうのです。

 麻酔下での手術があちこちで勧められるのは、こうした機械のレベルアップがかなり影響していると思います。機械のレベルアップは喜ばしいことですが、長時間の麻酔による悪影響は変わりません。

 コミュニケーションが取れているワンちゃんやネコちゃんなら麻酔ナシで歯石を除去できます。歯周ポケットの治療も可能です。その可能性があることは、ぜひ飼い主さんは知っておいてほしいと思います。

(カーター動物病院・片岡重明院長)

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由