“裏金非公認”萩生田光一候補は「女性頼み」の選挙戦…高市早苗氏、昭恵夫人ら猛烈ヨイショ

公開日: 更新日:

【東京24区】
 萩生田光一 61 裏前
 有田 芳生 72 立新
 佐藤 由美 52 維新
 浦川 祐輔 31 国新
 與倉さゆり 40 参新
 畑尻 文夫 69 無新

  ◇  ◇  ◇

「国際社会に出ても押し出しが強い。ケンカに強い。親分肌で面倒見がいい。かっこええなあ」──。関西弁丸出しで隣の大男を持ち上げたのは、高市早苗前経済安保相だ。17日午後4時過ぎ、JR八王子駅前。裏金議員の応援行脚中の彼女がこの日、マイクを握ったのは、萩生田光一元政調会長の選挙区だ。

 萩生田候補は裏金2728万円で役職停止1年の処分を受け、自民の公認を得られず無所属で出馬。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との深い関係も指摘され、「かつてない厳しい選挙」(本人)は自業自得だが、捨てる神あれば拾う神あり。グループ拡大の下心があるとはいえ、高市氏のように救いの手を差し伸べる人もいる。それも意外や女性が多いのだ。

 15日の第一声に有村治子元女性活躍相が駆けつけ、16日は安倍元首相の妻・昭恵氏が支援者に挨拶。「主人の分も日本のために頑張っていただきたい」と涙の訴え。公示前の13日には保守論客の櫻井よしこ氏がミニ集会に出席。投開票日(27日)前の5日間はスケジュールが空いているとし、「ほとんど毎日、選挙を手伝う」と宣言した。

■為書きのもっとも目立つ位置に「小池都知事

 選挙事務所にも三原じゅん子こども政策相や生稲晃子参院議員らの選挙応援ポスター「為書き」がズラリ。事務所奥のひときわ目立つ位置にあるのは、小池百合子都知事の為書きだ。

「24区には、小池知事の息のかかる『ファーストの会』が支援する国民民主党の公認候補がいる。それでも知事が萩生田さんをバックアップするのは、非公認とはいえ自民とのパイプ役を期待してのこと。終盤にギリギリで勝てそうな状況なら、知事も恩を売るため、応援に入るかもしれません」(都政関係者)

 女性だらけの選挙戦で、まるでジゴロの萩生田候補は「八王子生まれ、八王子育ちの唯一の候補」を前面に打ち出し、地元愛を猛アピール。街頭演説で市議時代から30年以上に及ぶ地元への貢献を強調するだけでなく、事務所のXでは「#八王子PRIDE」のハッシュタグをつけ、連日、萩生田候補が八王子グルメを紹介中だ。〈コシのあるうどんが特徴の人気店〉なんて食リポもこなれてきた。

 対立候補の有田芳生元参院議員は共産党との事実上の共闘関係が成立。選挙情勢は現状、萩生田候補と大接戦だ。非公認で小選挙区を落とせば即、ただの人。選挙後は女性への好感度を生かし、“グルメリポーター萩生田光一”が爆誕するのか。

  ◇  ◇  ◇

 萩生田光一候補は旧統一教会との関係が深く背水の陣。“強力な援軍”のジャーナリストの櫻井よしこ氏だが、保守派の論客として嫌韓、嫌中で知られる。●関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    自民58議席減・自公で過半数割れの衝撃!政治評論家・野上忠興氏が予想【表あり】=衆院選公示

  2. 2

    二階俊博Jr.vs世耕弘成前参院幹事長…和歌山2区で「裏金」同士の醜悪すぎる罵り合戦【総選挙ルポ】

  3. 3

    これが裏金議員50人の選挙区だ! 焦る石破自民「非公認」「比例重複なし」に方針転換も戦況悪化は加速【一覧表あり】

  4. 4

    萩生田光一候補は裏金と旧統一教会で「東京24区」背水の陣なのに…嫌韓の櫻井よしこ氏が“援軍”に?

  5. 5

    維新大ピンチ!馬場&吉村コンビでも「動員力」ガタ落ち…街頭演説は聴衆わずか10人の“激寒”

  1. 6

    杉田水脈氏は参院“鞍替え”出馬か? 衆院選辞退でも「差別発言」「裏金事件」の反省ナシ

  2. 7

    教団とズブズブ自民党・萩生田光一ついに落選危機…最強刺客“統一教会キラー”が東京24区に参戦

  3. 8

    自民裏金議員「落選濃厚」20人リスト…非公認6人+比例重複なし14人が“ドボン”の瀬戸際

  4. 9

    杉田水脈氏は最初から参院選狙い? 衆院選不出馬の裏で囁かれる“就活”のえげつなさ

  5. 10

    「カネさえあれば…」はもう古い! 今どきの女性が絶対譲れない“結婚の条件”

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神“強制終了”は「事実上の解任」…体調不良で異例の退任会見ナシなど誰も信じない

  2. 2

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  3. 3

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  4. 4

    藤川阪神はヘッド&二軍監督の組閣難航で多難すぎる船出…鳥谷敬氏や赤星憲広氏の招聘は絶望的

  5. 5

    佐々木朗希はトミー・ジョン手術へまっしぐら…メジャースカウトが看破した160キロ右腕の“キズ”

  1. 6

    大谷を苦しめる「ダルビッシュの亡霊」…メッツのデータ分析班が配球パクって徹底対策

  2. 7

    中日・井上新監督が抱える「中田翔」というジレンマ…復活に期待も世代交代の障害になりかねない

  3. 8

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  4. 9

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  5. 10

    二階俊博Jr.vs世耕弘成前参院幹事長…和歌山2区で「裏金」同士の醜悪すぎる罵り合戦【総選挙ルポ】