杉田水脈氏は最初から参院選狙い? 衆院選不出馬の裏で囁かれる“就活”のえげつなさ
衆院選(15日公示、27日投開票)が目前に迫る中、中ぶらりんになっていた自民党の杉田水脈前衆院議員(比例中国ブロック)が不出馬に追い込まれた。自民は11日、第2次公認を公表。そこに旧安倍派の裏金議員である杉田氏、尾身朝子氏(比例北関東)、上杉謙太郎氏(比例東北)の名前はなかった。森山幹事長は「3人とも辞退された。不記載を深く反省をして再起を目指したいとの意向だった」と説明したが、そんな生易しい話ではないようだ。
数々のヘイトスピーチで知られる杉田の初当選は2012年。日本維新の会公認で旧兵庫6区に立ち、比例復活で滑り込んだ。間もなく浪人生活に入り、国連女性差別撤廃委員会の参加者を「アイヌの民族衣装のコスプレおばさん」などとブログで揶揄。ネトウヨ言動が保守層の一部に受け、安倍晋三元首相の声掛けで17年に返り咲き。その後「比例単独は2回まで」の枠を使い切っていた。
「日本会議などのいわゆる岩盤保守層に支えられる杉田氏は、所属する山口県連に公認申請を求めるよう促されたこともあってプッシュ。県連は党内ルールを棚上げして党本部に申請をしたものの、見通しが立っていたわけではなかった。というのも、杉田氏は計1564万円の裏金をつくり、4月に役職停止6カ月の処分まで受けていたし、後押しする理由に乏しい。本人は本人で、衆院がダメなら来夏の参院選に回してほしいと当初から懇願していました」(県連関係者)
杉田はくだんの差別投稿をめぐり、23年に札幌と大阪の法務局に人権侵犯と認定された。LGBTQなどの性的少数者について「生産性がない」と寄稿し、月刊誌を休刊に追い込んだ過去もある。
えげつない差別主義者は、どう考えたって良識の府にふさわしくない。