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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

米大統領選でアメリカ国民は中絶擁護より経済を選んだのか?

公開日: 更新日:

 アメリカ大統領選がトランプ前大統領の勝利で終わったことはご存じの通りです。ざっくりですが、争点を経済と移民問題に絞り込んだことが、勝利の鍵になったとされています。ハリス副大統領も中絶擁護など人権や民主主義の維持を前面に掲げて善戦しましたが、届きませんでした。

 では、アメリカ国民は中絶擁護より経済を選んだのでしょうか? いやそうではないという論調もあります。なぜなら10州で同時に行われた住民投票では、7州で中絶擁護派が勝ったからです。

 7州の中でもアリゾナ、ミズーリの2州は、中絶が事実上禁止の州でした。つまりこの住民投票で禁止法が覆ったことになります。他の5州では、今後議会が禁止法を通過させることはできなくなりました。

 ところが不思議なことに、同じように中絶擁護を訴えたハリス氏は、この7州のうち、4州で負けています。

 この矛盾について、メディアはこう分析しています。ハリス氏は確かに中絶擁護を強く押し出しました。流産したのに中絶と見なされ訴えられた女性や、同じく流産しているのに、中絶と同じ施術が受けられず生死をさまよった女性など、医療の混乱が女性の健康を著しく妨げている。中絶問題は政治問題ではなく医療問題だというメッセージが、ハリス氏のおかげで一気に知られるようになったのです。

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