毎年の血液検査だけでは不十分! ワンちゃんの胆泥や胆石の早期発見には超音波検査がベター

公開日: 更新日:

 今回は、お腹の張り程度で済み、早期発見できたのは何よりでした。しかし、飼い主さんはぽつりとおっしゃいました。

「やっぱり毎年、血液検査を受けた方がよいでしょうか?」

 確かに血液検査をはじめ健康診断で分かることはありますが、胆泥のうちは無症状のことも多くて、血液検査も十分ではありません。たとえば、胆泥や胆石の血液検査項目のひとつ、総ビリルビンは、かなり胆泥が貯留していても、数値に反映されないこともあります。直接ビリルビンや間接ビリルビンは、開業医レベルでは検査できず、大きな動物病院でないと検査できません。

■もっと早く見つけられた?

 そんな事情を考慮すると、今回のワンちゃんが毎年、血液検査を受けていたからといって、もっと早く胆泥を見つけられたかどうか。ほかのチェックも併せて行えば、もっと早い診断は可能ですが、血液検査だけでは不十分で、見落とすリスクさえあるのが現状です。

 もし胆泥や胆石を視野に入れて健康診断を受けるなら、胸部・腹部の超音波検査を含んだメニューであること。そうすれば問題ありませんが、獣医師に勧められるがまま血液検査を受けるのはあまりよくはありません。

(カーター動物病院・片岡重明院長)

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 2

    小芝風花は大河「べらぼう」とBS時代劇「金と銀2」“NHK掛け持ちW主演”で大丈夫なの?

  3. 3

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?

  4. 4

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  5. 5

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  1. 6

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 7

    吉沢亮のアサヒビールだけじゃない!業界別CM「絶対NG」のタレントたち…ケンカ、運転事故、不倫はご法度

  3. 8

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 9

    【福井県おおい町】名田庄の自然薯そばと「大飯温泉」

  5. 10

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値