令和に懸念される「東大生」のブランドイメージ…彼らは尊敬される存在なのか?
朝日新聞の「学歴」というテーマの投書欄に、ある女性が《『東大』などと題した高学歴芸能人らが出るクイズ番組をよく見るが、つい前のめりになってみてしまう》という文を寄せていた。
また沖縄県が実施した「県少年院在院生作文コンテスト」では、少年院のある男性は「もしも東大に行けるなら」と題した作文で入賞した。彼は、《最初から『できない』と決めつけず、視野を広げ可能性を広げていきたい》と抱負を語っていたという。これには確かに「頑張って」という気持ちになる。
大学進学率が30%程度であった昭和の時代には想像もつかない東大生ブランドの広がりと上昇率である。4年制大学進学率が50%を超え、家族や自分が入試で偏差値による大学選びの当事者となり、合格した大学の偏差値による人間の序列化意識が進み、偏差値トップの東京大学や東大生に対する畏敬の念が強まったのであろう。現在は大学全入時代だからこそ、東大をはじめとする高偏差値校がさらに見直される超学歴社会が到来した。
■東大内部の調査では、学力面以外の学生の質の低さを指摘