長野市「信州長屋酒場」では外国人グループやカップルまで陽気にお銚子を並べている
長野に来たら、何はなくともツマミは馬刺し
アタシらはまずは一番搾りの中生(880円)から。ツマミは何はなくとも馬刺し(1359円=写真左)。それとちょいと珍しい野沢菜のてんぷら(792円)。あっという間に生を飲み干し、お目当ての地酒に。種類が多くて決めかねる。ならば代表的なヤツということで大雪渓の純米吟醸(1合1705円)の2合徳利だ。ぐい飲みに、なみなみついでぐびり! しばし、沈黙。連れの大先輩と目を合わせ、思わずほくそ笑む。「こりゃあうまい。値段だけのことはあるよ」。安い日本酒のベタ甘さが皆無、さらっとしていながらコクがある。何より香りがいい。この酒なら肴はいらない。味の強いツマミでこの酒のうまさを損ないたくない、って、なんかワイン通みたいなことを思い始めたアタシ。
でも、それも最初の1~2杯だけ。徳利が3本ほど空になるころには山賊焼き(1760円)をガシガシ食いながら、ぐびぐび飲みだす始末。周りを見ると、外国人さんたちもテーブルに徳利を並べて陽気にやっている。この酒なら文句はなかろう。きっとニューヨーク辺りなら普通の白ワインで1杯20ドル(約3000円)は下らないだろう。外国人にとっていまや日本は安く遊べる天国だ。
「冬場には白馬にスキーに来られる外国人観光客のお客さまが多くなりますね」と大塚さん。最近は馬刺しなんかも躊躇せずに食べるらしい。そりゃそうだ。タルタルステーキは生肉だしね。この調子なら店の建築費用もすぐに回収できそうだね、大番頭さん。 (藤井優)
○信州長屋酒場 長野市南石堂町1418-12