米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに
「これは主食用コメの生産調整の影響で、主食用から加工用途米、飼料用途米、輸出用米のほか、豆や麦などの作物に転用することで政府から補助金が出されているためです。輸出米は農家と単年、複数年契約で取引されるため、どんな相場状況でも値段はある程度固定されています。SNSの富山県産コシヒカリは、農家が卸す価格は推定で5キロ1680円ほど。そこから農協や商社が2200円ほどで販売し、輸送費等が乗れば、その金額でつじつまが合います」
生産国より外国の方が安ければ、「おかしい」といった声が出るのは当然だろう。だからといって、輸出米を引き揚げるわけにはいかないという。
「令和6(24)年産米の収穫量およそ680万トンのうち輸出米は4万トン程度なので、農水省は国内需給に悪影響を与えないと踏んでいるのでしょう。輸出数量の契約が不履行になるほうが後々問題になります。輸出米は日本食レストランや現地の日本人らが購入することがほとんどです」
常本氏によると、日本ではパックごはんだけでなく、来年には切り餅も店頭から消える可能性があるという。米騒動が収まる気配が感じられない。