“黒い五輪招致”疑惑の馳浩知事に怪しい政治資金…衆院議員時代から有権者へのバラマキ常習か
昨年10月に日刊ゲンダイは、当時の岡田直樹地方創生相(参院・石川選挙区)の政党支部が地元・金沢の有権者に「広報掲示板維持管理料」として、3年で計約202万円を支出していた公職選挙法違反疑惑を報じた。支出先の複数有権者が日刊ゲンダイに「ポスター掲示板の維持管理などしていない」と証言。維持管理していない有権者に金銭を渡せば、公選法違反の恐れがある。“買収”を疑われかねない支出だ。記者が昨年11月、金沢市で取材したところ、ある有権者はこう語っていた。
「岡田さんだけでなく、以前は馳さんのポスター掲示板の管理料ももらっていた。金額は掲示板1つにつき2500円。だけど、特段、維持や管理はしていません」
岡田同様、馳氏の政党支部も公選法違反の疑いがある。馳事務所に問い合わせたが、締め切りまでに回答はなかった。
政治資金問題に詳しい神戸学院大教授の上脇博之氏はこう言う。
「地元有権者の証言が事実なら、公選法違反の可能性があります。実際はやっていない『保守管理』名目の支出が不問になれば、他の議員も同じような寄付に手を染める恐れがあり、問題です。馳事務所は説明責任を果たすべきでしょう」
五輪招致に関しても「発言は一切いたしません」と口をつぐむ馳氏。沈黙していれば、そのうちほとぼりが冷めるとでも思っているのか。公人として完全にアウトだ。