パー券裏金疑惑で4閣僚、5副大臣が交代…パージされた安倍派が一気に「反岸田」と化す日
政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑が一大疑獄化する中、安倍派(清和政策研究会)の大臣4人が14日交代。新たに、官房長官に岸田派の林芳正前外相(62)、総務相に麻生派の松本剛明前総務相(64)、経済産業相に無派閥の斎藤健前法相(64)、農相に森山派の坂本哲志元地方創生担当相(73)が起用されることになったが、これで泥舟が浮上するのかどうか。腐敗自民への世論の視線が依然厳しいのはもちろんだが、パージされた安倍派が一気に丸ごと「反岸田」に変わり、政権はますます不安定化してきたからだ。
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「今は先のことを考える余裕はない」
臨時国会閉会を受け、昨夜開かれた岸田首相の記者会見。「来年度予算成立後の内閣総辞職の可能性」について記者に問われ、岸田首相は言葉を濁した。
岸田首相にとって歓迎せざる質問が飛んだのは、自民党内で急速に、「岸田政権は来年9月の総裁任期満了まで持たない」という見方が広がっているからだろう。
中でも「岸田降ろし」の急先鋒になりそうなのが安倍派だ。岸田首相が一時、安倍派の4人の大臣と5人の副大臣だけでなく、政務官も含めた政務三役15人全員の一掃を企てたことで、安倍派の岸田離れが急速に進んだ。
「政務官を一律で切ることはなくなったけれど、辞めるかどうか自主判断って、一体何なのか」(安倍派若手)
「安倍派だけの問題なのか。岸田派もパー券収入の不記載があったと報じられているじゃないか」(安倍派中堅)
安倍派内には今回の人事をめぐって不満が充満。それを“吸収”しようとしているのが萩生田政調会長だという。