パー券裏金疑惑で4閣僚、5副大臣が交代…パージされた安倍派が一気に「反岸田」と化す日

公開日: 更新日:

 政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑が一大疑獄化する中、安倍派(清和政策研究会)の大臣4人が14日交代。新たに、官房長官に岸田派の林芳正前外相(62)、総務相に麻生派の松本剛明前総務相(64)、経済産業相に無派閥の斎藤健前法相(64)、農相に森山派の坂本哲志元地方創生担当相(73)が起用されることになったが、これで泥舟が浮上するのかどうか。腐敗自民への世論の視線が依然厳しいのはもちろんだが、パージされた安倍派が一気に丸ごと「反岸田」に変わり、政権はますます不安定化してきたからだ。

【写真】この記事の関連写真を見る(17枚)

 ◇  ◇  ◇

「今は先のことを考える余裕はない」

 臨時国会閉会を受け、昨夜開かれた岸田首相の記者会見。「来年度予算成立後の内閣総辞職の可能性」について記者に問われ、岸田首相は言葉を濁した。

 岸田首相にとって歓迎せざる質問が飛んだのは、自民党内で急速に、「岸田政権は来年9月の総裁任期満了まで持たない」という見方が広がっているからだろう。

 中でも「岸田降ろし」の急先鋒になりそうなのが安倍派だ。岸田首相が一時、安倍派の4人の大臣と5人の副大臣だけでなく、政務官も含めた政務三役15人全員の一掃を企てたことで、安倍派の岸田離れが急速に進んだ。

「政務官を一律で切ることはなくなったけれど、辞めるかどうか自主判断って、一体何なのか」(安倍派若手)

「安倍派だけの問題なのか。岸田派もパー券収入の不記載があったと報じられているじゃないか」(安倍派中堅)

 安倍派内には今回の人事をめぐって不満が充満。それを“吸収”しようとしているのが萩生田政調会長だという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  2. 2

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  3. 3

    日経新聞コラム「私の履歴書」で、伊藤忠の“ドン”岡藤正広会長の肝心なネタがスルーされた思惑

  4. 4

    吉村府知事が語った大阪万博の「魅力」に失笑買い話題騒然!地方局TV情報番組で売り込み発言も具体性ゼロ

  5. 5

    開幕まで2カ月も大阪万博ご難続き…入場券販売不振で“政敵”に泣きつき、海外パビリオン完成もわずか数カ国

  1. 6

    「貸金庫事件」の三菱UFJ銀行・半沢淳一頭取の全銀協会長就任にOBらが懸念

  2. 7

    ドミノ・ピザ大量閉店で見えた業界の“地殻変動”…今やライバルは、ピザハットとピザーラだけにあらず

  3. 8

    備蓄米放出でも政府はコメ価格を下げる気なし…識者が見解「相場を維持したい」思惑とは

  4. 9

    ガソリン全国最高値の長野県「石油商業組合」に独禁法違反の疑いでメス! 公取委が重い腰上げた裏に自民の弱体化か

  5. 10

    大阪万博“引き抜き人事”に労組が抗議書提出の異常事態…府職員からは「通常業務さえままらない」の悲鳴

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…