人手不足のはずなのに…「早期・希望退職」実施企業が2023年よりも増加のなぜ?

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「市場ニーズの変化が原因のひとつです。一例をあげるとIT企業です。コロナ禍ではDX化が叫ばれて需要が増え、人を確保しましたが、コロナ禍が収束して需要が落ち、社員が過剰になっているのでしょう。さらに、黒字企業にも、円安やコスト高など、激しい変化に対応するために人材を入れ替えたい、という意向があるようです。もちろん、赤字企業は固定費の削減が目的です。赤字企業の場合、会社が予定していた早期退職者の人数に達しないと、整理解雇に移る例もあります」

 これまでは、たとえばメインの営業先を国内から海外に移す場合、国内部門の人材を海外部門に異動させることもあったが、最近は、国内部門はそっくりリストラし、海外部門に必要な人材は外から補うケースも増えているという。

「不採算部門にいる社員のスキルでは、好業績の部門では通用しない、ということも起きているようです。人手不足のため、新規採用には時間もコストもかかりますが、それでも不採算部門の社員を活用するより、外部から優秀な人材を採用した方がいい、と考える企業が増えています」(本間浩介氏)

 人手不足でも、常に新しいスキルが求められるのは変わらないということだ。

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