北海道ニセコでは10億円超のコンドミニアムが飛ぶように売れる! 坪単価は300万円

公開日: 更新日:

 今や世界に誇る高級スキーリゾート地「北海道ニセコ」だが、日本でありながら日本語が通じず、日本人がいない異様な光景が広がっている。

不動産価格は右肩上がりで、中心部の土地は坪単価300万円といわれていますが、物件が出ればの話です。もはや売買する土地さえない状況です。開業時、1室10億円以上したホテルコンドミニアムは完売し、現在はさらに数億円上乗せされ、高値で転売されています」(地元不動産業者)

 メインゲレンデ「グラン・ヒラフスキー場」と「HANAZONOスキー場」がある倶知安町の人口は約1万5000人。そのうち2000人超が外国人移住者だ。約80カ国から「出稼ぎ」にやってきた外国人労働者が、海外からの長期滞在の富裕層を接客している。

 ホテルやスキー場、レンタルショップ、飲食店、不動産業者まで、街なかで見かけるのは外国人ばかり。店のメニューや看板、客への挨拶も「ニセコの公用語」の英語だ。

 昨年12月、「ルイ・ヴィトン」のポップアップストアが「パークハイアット ニセコ HANAZONO」ホテル内にオープン。スキー場内を運行するモノグラムのロゴをあしらったゴンドラと、ゲレンデに設置された遊牧民の住居前で、外国人観光客がポーズを決める。

「そこで写真を撮るためにスキーウエア(上下で94万8200円)、スキー板(127万6000円)など全身ヴィトンで買い揃えた外国人もいます。彼らはウエアも板も持たず、プライベートジェットで来て現地で調達します。土日はたまに日本人を見かけますが、平日はほぼ外国人で、欧米人が6割以上を占めています。何しろホテル代がベラボーに高く、リフト1日券は7800円、かにラーメンが3800円ですから」(スキー場スタッフ)

 ヒラフスキー場近くのコンビニは外国人客であふれ、レジ待ちの列が店外まで続く。昨シーズン、現地の飲食店の予約が数カ月先までいっぱいとなり、外食できない「夕食難民」が続出。コンビニの棚から食料品が消えた。そこで地元企業と自治体が全国の業者に呼びかけ、70台以上のキッチンカーが集結。毎晩、外国人で賑わっている。えび天3本5000円、天丼7000円、天ぷら盛り合わせを1万円で販売する店も出現した。

 北海道千歳市から来た50代のキッチンカー店主がこう嘆く。

「1カ月の場所代は20万円で、マンスリーアパートの家賃は月18万円です。料理の値段を高く設定したからにはそれなりの物を出さないと評判が落ちるので、札幌まで仕入れに行っています。収入が増えた分、出費もかさみます。日本人はめったに来ませんが、食べるところがなくて困っているお客さんには申し訳ないので、日本人価格として半額にしています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  2. 2

    「転職者は急増」なのに「人材派遣会社は倒産」が増えているワケ

  3. 3

    大阪万博「ガス引火」の懸念は消えず 西ゲート付近喫煙所は設置断念も、たばこポイ捨てで…専門家が警鐘

  4. 4

    喫茶店の倒産が過去最多ペースに…昭和レトロブームでも存在意義薄れ、勝てる要素なし

  5. 5

    誰トク?広がる地方私大の公立化…見送られた千葉科学大は「加計学園」が運営撤退も大学存続

  1. 6

    大阪万博まで1カ月で異常事態! リングの盛り土ボロボロ削れ浸水被害の恐れ…識者は台風や高潮を危惧

  2. 7

    大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働

  3. 8

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 9

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  5. 10

    ニセコで横行する「海賊スキースクール」…中国系インストラクターやりたい放題で認定校とはイタチごっこ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由