ドミノ・ピザ大量閉店で見えた業界の“地殻変動”…今やライバルは、ピザハットとピザーラだけにあらず

公開日: 更新日:

 7日、不採算店の閉店を発表したのが宅配ピザチェーン「ドミノ・ピザ」。世界で閉店する全205店舗のうち日本だけで172に及ぶ。ドミノ・ピザジャパンは国内で1000店ほど運営しているが、この数年で店舗数は急増していた。

「コロナ禍での宅配需要に伴い店舗数が急拡大していましたが、アフターコロナで需要の反動減のほか、原材料高や人手不足が直撃しています」(消費経済アナリスト・渡辺広明氏)

 ドミノ・ピザジャパンの決算公告によると、コロナ禍の2021年の当期純利益は26億7700万円ほどだったのが、23年、24年はそれぞれ9億683万円、14億1900万円ほどまで落ち込んでいる。出店戦略の見直しや事業再構築が迫られていた。

■宅配ピザは廃れ行くのか?

 宅配ピザはラーメン店などの業態と違い、ドミノ・ピザ、ピザハット、ピザーラの大手3社で市場はほぼ寡占状態。だが、業界を取り巻く環境はコロナ禍を経て大きく変化しているという。

「Uber Eatsなどの宅配が普及したことで、それまで出前といえば、ピザやラーメン、そばなどに限定されていたのがライバルが増え、多様化しているのも大きいでしょう。さらに、冷凍食品のほか、ロピアやオーケーといった食品スーパーで高品質のピザが1000円以下で購入できるようになった影響もあります」(渡辺広明氏)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    メール定着で利用減…郵便局への「補助金」案に金融界が呆れ顔

  2. 2

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 3

    大阪万博「ガス引火」の懸念は消えず 西ゲート付近喫煙所は設置断念も、たばこポイ捨てで…専門家が警鐘

  4. 4

    ニセコで横行する「海賊スキースクール」…中国系インストラクターやりたい放題で認定校とはイタチごっこ

  5. 5

    喫茶店の倒産が過去最多ペースに…昭和レトロブームでも存在意義薄れ、勝てる要素なし

  1. 6

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  2. 7

    大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働

  3. 8

    大阪万博まで1カ月で異常事態! リングの盛り土ボロボロ削れ浸水被害の恐れ…識者は台風や高潮を危惧

  4. 9

    公共施設へのスターバックス出店に相次ぐ疑問…愛知県津島市では激安賃料への批判も

  5. 10

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  3. 3

    「おむすび」は朝ドラ歴代ワースト視聴率濃厚…NHKは橋本環奈で何を見誤ったのか?

  4. 4

    “レジェンドアナ”近藤サトが明かしたフジテレビアナウンス室の実態

  5. 5

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  1. 6

    5周年のSnow Man“目黒蓮独走”で一抹の不安…水面下のファン離れ&グループ内格差

  2. 7

    テレ朝の名物社員「ナスD」パワハラ&経費不適切使用→懲戒処分が示したテレビのヤバイ昭和体質

  3. 8

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  4. 9

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  5. 10

    兵庫県パワハラ知事は第三者委の「違法」指摘にも居直り反省ゼロ…維新・吉村代表に問われる「製造責任」