米国の若者に「トランプ離れ」起きる可能性 イスラエル首相の“ヨイショ演説”が逆効果

公開日: 更新日:

「ほぼトラ」から「もしトラ」へ逆戻り

 問題は、戦争犯罪人と批判されているネタニヤフの演説が米大統領選に与える影響である。

 バイデン政権はガザ侵攻を続けるイスラエルへ軍事支援を続けた結果、ガザ攻撃に反対する若者を中心に「バイデン離れ」を招いた。まったく同じ現象がトランプにも起きる可能性がある。

「ネタニヤフ首相がいくらガザの犠牲者数について取り繕ったところで、SNSが普及した今の時代に通用しません。彼と一蓮托生であることはトランプ氏にとってマイナスでしょう。米大統領選の世論調査を見ると、18~29歳の若者のうち半分がハリス氏を支持しています。トランプ氏よりも10ポイント以上も差をつけている。ハリス支持の俳優ジョージ・クルーニー氏の妻アマル氏は人権派弁護士としてICCにネタニヤフ首相の逮捕状請求を勧告した人物。パレスチナへ連帯するセレブもいますし、無党派が反イスラエルに固まりやすい素地ができていると思います」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

 フロリダ州のトランプの別荘で26日予定される「トランプ-ネタニヤフ会談」は、「ほぼトラ(ほぼトランプ勝利)」を見据えた動きともいわれている。ネタニヤフとの接近が際立つほど、「ほぼトラ」から「もしトラ」へ逆戻りだ。

  ◇  ◇  ◇

 共和党候補に指名されたトランプ前大統領だが、銃撃のトラウマでうつ病発症の恐れがあるとか。●関連記事【詳しく知る】は必読だ。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に