那須・夫婦遺体遺棄事件で急展開 長女の内縁“イケイケ夫”が企んだ「会社乗っ取り計画」
「黒幕」は現金を用意し、複数の指示役や実行役を手配してまで、身内が経営する会社を乗っ取ろうとしたのか。
先月16日、栃木県那須町の河川敷で「サンエイ商事」社長の宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)の焼損遺体が見つかった事件。6日、死体損壊容疑で警視庁に逮捕された会社役員の関根誠端容疑者(32)は夫婦の死後、宝島さんの会社の経営体制を一新し、陣頭指揮を執っていた。
関根容疑者は宝島さんの長女の内縁の夫で、サンエイ商事のマネジャーとして、通称「宝島ロード」の飲食店十数店舗のうち数店舗の管理を任されていた。遺体発見当日に身元が判明すると、関根容疑者は店を後にして午後10時ごろ帰宅。翌17日午前2時過ぎには従業員に「明日は休業にします」というメッセージを送っていた。
関根容疑者は同じ容疑で逮捕された不動産会社役員の前田亮容疑者(36)と共謀。2人は遺体発見前日の15日午後9時半ごろ、新店舗の物件案内のため、上野で宝島さん夫婦と待ち合わせ。4人は前田容疑者が借りたレンタカーに乗り込み、品川区の物件を内覧。午後11時半ごろ、前田容疑者の会社が管理する東五反田の空き家に向かい、そこで夫婦は暴行を受け、殺害されたとみられる。関根容疑者は計画にあたり、千数百万円の現金を用意し、犯行に及んでいた。
■幸子さんの遺体は原形をとどめておらず…
「特に幸子さんの遺体は顔や頭を執拗に殴打され、原形をとどめておらず、身元の確認まで1週間を要した。空き家のガレージからは夫婦の血痕が見つかり、洗剤を使って洗浄した跡が残っていた。犯人は暴行を加えた痕跡を消し、証拠隠滅を図っていた」(捜査事情通)
事件を受け、夫婦が経営する飲食店は約1週間休業したが、宝島さんに代わって関根容疑者が仕切り、すべての店舗で営業を再開。各店舗のスタッフに自ら指示を出していた。