自称「占い師」が自殺教唆容疑で逮捕…偽造された遺書の中身と遺産譲渡の悪辣手口
内容は<一郎さんと旅立つ私をどうぞお許し下さい。これからという矢先、コロナ不況で全く仕事が取れなくなり、挽回できず、私の夢は打ち砕かれました。私の死後に必要となる手続き、やりとりなどの権限を寺崎さんに一任します>というものだった。
調べに対し、浜田は「遺書があれば単なる自殺で終わると思った。関与をカムフラージュして勝手に自殺したように見える文書を作成した」と供述しているという。
「エンジニアとして大手電機メーカーに勤務していた寺本さんは定年退職後の14年、河内長野市に音響スピーカー製造会社を設立し、米田さんは従業員だった。亡くなる3年前の17年、寺本さんが死亡した場合、浜田の親族に所有する土地と建物を譲る契約が結ばれていた。実際、寺本さんが亡くなった翌月、不動産の所有権が浜田の親族に移っていました」(捜査事情通)
しかし、本当に「自殺教唆」だったのか。寺本さんの知人は疑問を持ち、捜査関係者も当初は「殺人」を視野に入れていたという。
いずれにしろ、大阪市の50代男性が被害を訴えなければ、単なる「自殺」で片づけられたまま、女3人の関与は明らかにならなかったかもしれない。