近くて遠い日本一… 星野監督と「オヤジさん」故川上哲治氏の決定的違い
「俺のミステーク。継投を間違ったかな」
30日のシリーズ第4戦で逆転負けを喫した星野監督(66)は、開口一番こう言った。
楽天は初回にジョーンズの3ランで先制。2勝1敗と勝ち越した勢いを見せつけたが、先発のハウザー以下、投手陣が12四死球の乱調。新人の宮川を四回に投入したのも裏目に出て、痛い1敗だ。
くしくもこの日、星野監督が「オヤジさん」と呼んだ川上哲治氏が逝去していたことが明らかになった。試合前、「リーグ優勝の際に<最後までしっかりやれ>というハガキをもらった」と明かすと、「勝負に対して、ものすごく厳しかった。勝負に非情を出す、そういうところを学んだ」と振り返った。
だが、星野監督の野球は川上野球とは対照的だ。スポーツライターの工藤健策氏は言う。
「星野監督は自ら先頭に立ってチームを鼓舞する熱情タイプ。川上監督は巨人のV9時代、ベンチではじっとこらえて、ミーティングでは強烈に叱ったり、褒めたりした。選手を情で使ったりはせず、シビアに見ていた」