ソフトB中田賢のハイペース調整に古巣・中日が放った皮肉
気合がみなぎっているのだろう。14日、中日からソフトバンクへFA移籍した中田賢一(31)がグアムで行っている自主トレを公開。いきなりブルペンに入って22球を投げた後、今季の目標に「200イニング投球」を掲げてみせた。
生まれ育った地元福岡のソフトバンクから三顧の礼をもって迎えられ、エースの摂津と並ぶ先発の柱として期待される。14勝を挙げた07年を最後に2ケタ勝利から遠ざかり、昨年は4勝6敗。9年在籍した中日を離れる決意をしたのは、不振が続く自らの尻を叩くためでもあった。
それだけに、グアムではランニング、遠投と精力的にメニューをこなして、「投げる試合は全部勝つつもり」と意気込んでいる。昨季のソフトバンク投手陣の完投数はわずかに6試合。規定投球回数に達したのも摂津だけとあって、例年にないハイペースで調整をしているわけだ。
が、中田はもともと、スタミナだけは超一流。先発にリリーフにと便利屋扱いされた昨年も、40試合に投げてケロッとしていた。勝てない理由は制球難と、ちょっと打たれ始めたら歯止めが利かなくなる精神面。「暖かいグアムで肩をつくるより、冷たい滝に打たれた方が復調のきっかけになるんじゃないか」とは、古巣の中日関係者である。