「環境次第で化ける」 ヤクルト村中にライバル球団が熱視線
「ヤクルトが出してくれたらいいんだけど……」
某球団の編成担当がよだれを垂らさんばかりに見ていたのが、16日の韓国KIA戦に先発した左腕の村中(26)。3回無失点で最速は140キロをマーク。「ローテーションは確約されていないと思う。課題をひとつずつクリアしてアピールできたら」と、意欲を燃やした。
対外試合初戦での先発。小川監督の期待の表れだが、本人が話すように、先発ローテ入りは同じ左腕の八木、赤川らとの争い。10年、12年に2ケタ勝利を挙げ、「将来のエース」といわれたものの、昨季は5勝にとどまった。「完全に伸び悩み」というチーム内の評価とは裏腹に、他球団からの評価が非常に高い。
「素材としては一級品なのに成長が止まっているのは、チームの期待の大きさが負担になっているのかもしれない。プロ8年目だけど、ブルペンでもいまだに悩みながら投げている感じがする。環境を変えてやれば、一気に化ける可能性はあると思う」
とは、冒頭の編成担当。
ヤクルトは今年から編成部門がテコ入れされ、松井優典前二軍コーチ兼寮長が編成部長に就任した。球界では「これまでとは違う『松井色』を出したいところ。開幕前に何か動きがあるのでは」と噂されている。「開幕前にトレード? そうはいってもなかなか……」とは松井編成部長。村中クラスのトレードならば、“いい商売”ができるのは間違いないが……。