都立で初出場小山台の福嶋監督「練習量は日本一少ない」
――マウンドもバックネットもないと聞きました。
「いつも練習前に、メジャーを使って白線を引き、ダイヤモンドをつくることから活動が始まる。水たまりがあるとそれをよけたり。学校でフリー打撃ができないから、麻布高校の多摩川グラウンドを借りるなどしていますが、甲子園出場メンバーでフリー打撃をやったのは、去年の4月から20回程度。今の1年生の補欠組は2、3回しかありません」
――部員に勉強時間を設けているとか。
「朝練は野球の練習が週3日で30分間だけ。残りの3日は勉強です。甲子園の遠征中も宿舎でみんな勉強してますよ。ウチは春休みの宿題が多いですからね(笑い)」
■「そもそも勉強できない生徒に野球はやらせない」
――進学校だけに難関大学の合格者が多い。
「(合格者のメモを見ながら)今年も現役浪人合わせて、筑波大が2人、横国大が2人、早慶が7人、明治も立教……。医学部もいます。過去には東大合格もいます。甲子園に出る野球部としてはこれも日本一でしょう。塾や予備校に通うのはごくわずか。学校の授業をしっかり受けていれば問題ない。そもそも勉強ができない生徒に野球をやらせませんから(笑い)」