ロッテ首脳が涌井に突きつける掟破りの「救援降格」
8日のオリックス戦に先発。早くも今季2敗目を喫したロッテ・涌井(27)のことだ。二回に2本の長打で2失点、三回にも3安打で2失点。結局、6回7安打4失点でマウンドを降りた。
「(3連勝という)チームのいい流れに乗っていきたかったのですが、申し訳ないです」とは降板後の涌井。伊東監督も2死から相次いで失点した先発右腕に、「“失投”では許されないよ」と呆れ顔だった。
1日の古巣・西武との今季初登板では六回途中3失点。敵将・伊原監督から「ここ2年の涌井はあんなもの」とバカにされた。この日はそのリベンジ登板で快投かと思いきや、結果は散々。そこで球団内で囁かれ始めているのが「劇薬注入」だ。
■“劇薬”は奮起を促すため
涌井は昨オフ、FA権を行使して西武からロッテに移籍する際、金銭以上に「先発確約」にこだわった。試合展開によって毎試合のようにブルペンで肩をつくるリリーフより、週1回程度の登板で長いイニングを投げる先発の方が調整がしやすいし、登板間のあいた日をプライベートに充てることができるからだ。その条件をのんでくれたことが、ロッテ入団の決め手になった。それなのに、不調とはいえ救援に回るようなことになれば、西武の時と状況は同じになり、涌井にとってはたまらない。