ロッテ新人捕手・吉田が驚いた 石川歩の「風使い」頭脳投球
ロッテのドラ1右腕、石川歩(25=東京ガス)が6日の日本ハム戦でプロ初勝利を3安打1失点の完投で飾った。
初回に日ハム大谷の適時二塁打で先制されたものの、二回以降は危なげないピッチング。途中、雨の影響で34分間の中断を余儀なくされたが、集中力は途切れなかった。
「状況に応じたボールの使い分けが凄い」
とは、この日先発マスクをかぶった同じ新人の吉田。こう続ける。
「石川さんの武器のひとつはシンカー。普段は球威があって曲がりが小さいので、相手にゴロを打たせるのに使う。でも、試合途中から風が強くなったきょうは、その風に合わせるように球威を落として曲がりを大きくする使い方をした。だから、相手も最後まで対応できなかったはず。簡単にできることじゃない」
石川本人は試合後、「シンカーの曲がりはタマタマ。今日は運がよかっただけ」と話したが、ニヤリと笑いながら発した言葉は「本心」を隠していたようにも見えた。
昨年のドラフトでは巨人も指名した逸材。非凡な「アタマ」も持ち合わせている。