石井貴氏が語る “スタミナお化け”ロッテ涌井「復活のカギ」
勝負の年になるのは間違いない。
4日の楽天戦に先発したロッテ移籍1年目の涌井秀章(27)が、4回3安打1失点の好投。本人は「自分の中のイメージとフォームが違う」と首をひねったものの、それでも「結果自体は良かった」と話した。
涌井は西武時代の07、09年はリーグ最多となる200イニング以上を投げ、持久走もチームトップという「スタミナお化け」。ところが、11年に9勝12敗と期待を裏切ると、12年はシーズン途中にリリーフに降格。昨季も抑えとしての出番がほとんどだった。
それだけにスタミナが落ちたのか、2月23日の広島との練習試合では、わずか3イニングでバテバテ。「正直に言って、疲れた」と珍しく弱音を漏らしたほどだ。西武時代のここ数年は渡辺監督から「投げ込みが減った」と言われていた涌井。ロッテでは先発として再起できるのか。
昨季まで西武の一軍投手コーチを務めた石井貴氏(評論家)は「スタミナが落ちたわけではない」とこう言う。
「確かにブルペンの回数や球数が少なかったのは事実。でもそれは、研究熱心な性格だけに試行錯誤しながら投げていたからです。悩むあまり体が思うように動かず、結果も出ないという悪循環でしたからね。もっとも、昨季終盤から吹っ切れて腕も振れるようになってきたので、あとは先発としての勘を取り戻すだけです」