若手投手連夜好投で原監督からの信頼失う巨人「FAコンビ」
8日の小山に続き3年目左腕今村も勝利
「きのうと今日の2人の投手というのは明るい、巨人にとってビッグニュース」
巨人の原監督は、うれしそうにこう言った。9日のロッテ戦に一軍に昇格したばかりの高卒3年目左腕の今村信貴(20)が先発。5回3分の1を投げ、2安打1失点で2勝目(1敗)を挙げた。開口一番、「ナイスピッチングですね。春の経験を生かしていい形で戻ってきてくれた」と及第点を与えた指揮官は、8日の試合で自身初、チームでも菅野に次ぐ2人目の完投勝利を挙げた25歳の小山と合わせ、手放しの褒めっぷりだった。
2戦2勝の小山は、菅野、杉内、大竹の3人のみだった先発ローテ入りが確定。原監督は8日も「若い力は巨人の宝」と評したが、若手投手の台頭をやけに喜んでいるのにはワケがある。
■「同じ左腕なら今村」の声も…
移籍1年目の大竹と3年目の杉内の「FAコンビ」がピリッとしないからだ。大竹は5月9日に5勝目(3敗)を挙げて以来、1カ月以上も勝ち星から遠ざかっている。防御率はセの規定投球回数に到達している18人中17位の4.86。被安打74もワースト3位と安定感に欠けている。前回の登板で右脚にけいれんを起こして降板した際、「あの程度で脚をつっていては困る」と原監督に厳しく突き放されたのが、大竹の今の立場を物語っていた。