巨人・原監督の心をかき乱す 広島の「救世主」一岡の復帰
首位巨人と2.5ゲーム差の2位につける広島に「救世主」が戻ってくる。
右肩痛で離脱している一岡竜司(23)が24日に故障後初のブルペン投球を行った。8日のオリックス戦で痛みを訴え、翌9日に登録抹消。この時チームは悪夢の9連敗のまっただ中。23試合で1勝2セーブ、防御率0.78のセットアッパーの離脱とともに、チームも大失速しただけに、野村監督も復帰が待ち遠しいだろう。
巨人を叩くための「切り札」でもある。昨季まで巨人に在籍。巨人へFA移籍した大竹の人的補償として広島入りするや、たちまちブレークした。巨人を含めたセ・リーグ相手に自責点ゼロ。防御率は0.00と鉄壁なのだ。これを苦々しく見つめているのが巨人の原監督だ。
■中継ぎ部門トップ
「巨人打線は5試合すべて抑えられていて、原監督はその都度ベンチで怒りをあらわにしているみたい。球宴のファン投票中間発表で、一岡が巨人の山口を抑えて中継ぎ部門のトップに立っているのも複雑な感情に拍車をかけている。プロテクト28人枠に入れなかったのは自分。だから、なおさら他球団で活躍されるのが悔しいのかもしれない。球団内にはまだ若い一岡をプロテクトしなかった投手コーチの責任を問う声もある。FAの大竹も肩身の狭い思いをしているところがある」(球界関係者)
いろんな意味で巨人にダメージを与えられる男。それが一岡なのだ。
今週末にフリー打撃で登板。二軍戦での実戦を経て、早ければ7月1日からの巨人との3連戦中にも一軍復帰の可能性がある。今や敵将となった原監督の嫌がる表情が、また見られそうだ。