アルゼンチン8強 ディ・マリア決勝弾で“脱メッシ依存”へ進化
予想外の大苦戦だったが、最後の最後で花形役者2人が大仕事をしてみせた。
決勝トーナメント1回戦のアルゼンチン─スイス戦は、延長戦後半終盤まで両チーム無得点。お互いに攻め手を欠き、PK戦が見えてきた残り2分、疲労でボールを受ける動きすらままならなかったメッシが、決定機を演出する。センターライン付近でアルゼンチンFWパラシオがスイスDFリヒトシュタイナーからボールを奪うと、中央のメッシにすかさず預ける。メッシがドリブル突破でペナルティーエリア手前まで持ち込むと、スイスDFを引きつけMFディ・マリアにスルーパス。ディ・マリアが左足で放ったダイレクトシュートは、見事ゴール左隅に吸い込まれた。
アルゼンチンが誇る攻撃陣「クアトロ・ファンタスティコス(魅惑の4人)」のうち、FWアグエロはケガでこの試合を欠場し、FWイグアインはいまだ無得点。スイス戦もフィニッシュの局面で苦しんでいただけに、ディ・マリアのゴールは“脱メッシ依存”という意味でも貴重だ。
現地で取材したサッカージャーナリストの六川亨氏(元サッカーダイジェスト編集長)が言う。