夏の甲子園 スカウトがドラフト候補に挙げた“掘り出し物”
松本と同じ「外れ1位候補」は、高校通算73本塁打の岡本和真(智弁学園、一塁手、183センチ、95キロ、右投右打)。
「天性の飛ばす力を持っており、タイミングの取り方、バットの出がいい」(DeNA吉田スカウト部長)という評価もあったが、在阪球団のあるスカウトは「確かにいいものをもっているが……」と、こう続けた。
「いい時は最短距離でスムーズにバットが出るのに、夏は注目されて欲が出たのか、引っ張って大きな当たりを打とうとして、バットが遠回りするクセが出た。初戦敗退した明徳義塾戦では好投手の岸から2安打を放ったものの、カッターなど外角の微妙に変化する球をムキになって振りにいった。1本目の左翼への安打にしても、木のバットなら左翼前のポテンヒットがいいところ。疲労性の腰痛を抱えているのも不安材料だね」
高校ナンバーワン捕手といわれる清水優心(九国大付、185センチ、88キロ、右投右打)も、「いいところ3位だろう」と、九州担当スカウト。
「肩の強さ、スローイングは超高校級だが、リードの応用力に欠け、先輩にあたるDeNAの高城が配球で投手の信頼を得られず伸び悩んでいるのを見ても時間がかかりそう。打撃は右ひじの使い方に無駄があり、タイミングの取り方に苦労しそうだ」