“楽勝”イメージ一変 夏の甲子園に「北信越旋風」起こる理由
関東、関西の代表校が続々と敗退する中、躍進を遂げているのが北信越勢だ。
星稜(石川)、日本文理(新潟)、富山商(富山)、敦賀気比(福井)、佐久長聖(長野)の5校がすべて初戦突破。4校がベスト16に入り、20日は敦賀気比が、21日には日大文理がそれぞれベスト8に進出した。
これまで北信越といえば、都会の強豪校にとって「一昔前は体が出来上がっていないセンバツともなれば、『楽勝』という雰囲気は確かにあった」(大阪桐蔭の森友部長)というほど。高校野球に詳しいスポーツライターの安倍昌彦氏は、「北海道、東北勢の活躍が刺激になっているのではないか」と、こう続けた。
「北海道の駒大苫小牧が04年夏、北海道勢として初優勝したことが、北国の学校の意識が変わった分岐点になっていると思う。冬は雪が積もる限られた練習環境で、雪の上でノックを打って、イレギュラーする球を止めることで球際の強さが鍛えられた。それ以降は東北勢も躍進した。北信越の指導者は限られた野球環境でも工夫すれば強くできると実感、選手たちもやり方次第で都会の学校に勝てるという意識が高まったように思います」