原博実氏が語る「ザック日本の敗因」「専務理事兼務への批判」
「イトゥに関してはいろいろな意見が出ました。ベースキャンプ地は、FIFA(国際サッカー連盟)の取り決めで今年2月までに決めないといけなかった。そもそも候補地は昨年12月のドロー(組み合わせ抽選会)前に報告せねばならず、ドロー後の変更も現実的には無理でした。慎重に慎重を重ねての決断。あの時点でイトゥはベストの選択だった。ベースキャンプ地選びに正解はない。これが正直な感想です」
――鹿児島・指宿合宿から米国タンパ合宿とハードなフィジカルトレーニングが続き、コンディション調整に問題があったと総括されました。
「選手のコンディショニングは10年南アW杯の方が良かったですね。当時は欧州組が4人。今回は12人。欧州組が増えたこともコンディショニング調整を難しくしました。DFの吉田麻也と内田篤人、MF長谷部誠の3人は本大会に間に合わないかも知れないくらいの大ケガでした。クラブで試合に出られず、コンディションの上がらなかったMF本田圭佑とFW香川真司。試合をこなして疲労をためていたFW岡崎慎司やDF長友佑都たち。W杯イヤーでタイトなJリーグ日程で頑張ったJリーガー。代表チーム内の《コンディショニングのバラつき》にも苦労しました」