広島マエケン 今オフ「メジャー移籍」が諦められない理由
マエケンが今オフのメジャー移籍にこだわる理由は「来季以降、アメリカに行ける保証がないから」に尽きる。
広島は今季、2年連続のAクラス入りでCSに出場。シーズン序盤は首位を独走した。しかし、オフに大型補強をしないチームが来季、同じように失速する可能性はある。前田自身も来季、今年以上の数字(11勝9敗、防御率2.60)を残せるかどうかもわからない。チーム、本人の成績がうまくかみ合わなければ、前田のポスティングは来季も見送られる公算が高い。それなら、ゴリ押ししてでも、自分がメジャー側から高い評価を受けている今オフに移籍した方が本人にとって得策と判断しているのである。
折しもオリックスの金子千尋(31)が11日、半ば強引に国内FA権を行使。球団に移籍をちらつかせながらポスティングによるメジャー移籍を模索する動きを見せた。前田自身も12日の日米野球に先発し、5回を2安打無失点。ネット裏に陣取ったメジャースカウトをうならせた。
「とにかく(相手を)ゼロに抑えられてよかった。(メジャー公式球は)日本のボールより動きやすかった。向こうはまっすぐに強いので、ちょっとずつ(ボールを)動かした。ボールもマウンドにも対応できた」とは登板後の前田。
金子以上に年齢が若く、メジャーの評価がさらに高まる今、まだまだマエケンからは目が離せない。