広島マエケン背信 評論家は「今メジャーに行っても勝てない」
エースがすべてをブチ壊した。勝つか引き分けで球団初のクライマックスシリーズ本拠地開催が決まるはずだった昨6日の巨人との最終戦。先発した広島の前田健太(26)は、1─0の六回にまさかのボークで同点とされると、八回には2死無走者から一、二塁とされ、アンダーソンに2点適時二塁打を浴びてジ・エンド。試合後に「ファンの期待に応えられなかった」と涙を流した前田は8回を10安打3失点。逆転負けを喫した広島は、阪神に抜かれてリーグ3位。11日からのCSファーストステージは、甲子園で戦うことになった。
前田はこのオフ、ポスティングシステムを利用してのメジャー移籍が囁かれている。前田がマツダスタジアムで再び投げるためには、阪神と巨人をともに敵地で倒してリーグ優勝し、日本シリーズに進出するしかない。CS初開催という“置き土産”も残せず、何とも後味の悪い“本拠地最終登板”となってしまった。評論家・高橋善正氏がこう言った。
「今季11勝9敗という成績を見ても分かるように、前田はメジャーへ行った田中、ダルビッシュ、松坂のような絶対的な力はないし、調子に波がある。エースとは悪い時でもチームを勝利に導く投球ができる投手のこと。田中との違いは制球力。狙ったところにキレのいい球を投げられる確率は、前田の方がずっと低い」