右肘は「異常なし」も…ダルが抱える来季唯一の“不安材料”
最悪の事態は免れた。右肘違和感でシーズン終盤を棒に振ったレンジャーズのダルビッシュ有(28)のことだ。
本拠地アーリントンに滞在しているダルは25日(日本時間26日)、市内の病院で患部のMRI検査を受け、チームドクターから「異常なし」と診断された。今後は球団が用意したリハビリメニューをこなし、12月上旬にも投球練習を再開する見込みだ。
右肘の状態は靭帯を部分断裂したヤンキース・田中将大(26)ほど深刻ではないし、来季の開幕にも十分、間に合う。強いて不安材料を挙げるとすれば、女房役との相性くらいか。
現在、レンジャーズのロースターに名を連ねている捕手は3人。そのうち正捕手候補はメジャー4年目のロビンソン・チリノス(30)だ。ダルは昨季、チリノスと3試合バッテリーを組んで防御率は4.67。明らかに相性が悪かった。トマス・テリス(23)、ジョージ・アルタロ(21)の2人はルーキーだけに、リード面は未知数だ。
レンジャーズはここにきて、昨季途中からダルとバッテリーを組んで好結果(防御率3.29)を残したクリス・ジメネス(31)とマイナー契約。来春のキャンプには招待選手として参加するものの、チリノスらメジャー契約の3人に故障者が出ない限り、開幕からダルとバッテリーを組む可能性は低い。
ダルは今季、10勝9敗、防御率3.06。ケガで離脱しただけに、勝ち星はメジャー3年目で自己ワーストだった。右肘の不安がなくなったいま、懸念材料が捕手との相性くらいなら来季は視界良好だろう。