DeNA中畑清監督に聞く「諦めない野球」テーマにした理由
――監督就任3年間で順位は6位、5位、5位。勝てなくても諦めない気持ちを維持するのは、なかなか大変では?
「継続は疲れるけど間違いがないことは言い続ける。そうやって自分を奮い立たせるんだ。人間は弱い動物だからマイナス思考に走りやすい。10人いたら9人がそうじゃない? 最初からポジティブなやつはいないって。ステップアップするためにモチベーションをどう高めていくか。特に野球にはミスがつきものだからね」
――ミスをした時、気持ちをどうやって切り替えているのですか?
「ミスして引きずりそうになると、それを人には見せない時とモロに見せちゃう時がある。見せちゃった方がいいと思ったら、最初から全部出しちゃう。『ゴメンナサイ』って謝る。それで前向きになれる。采配ミスをしてみんなの前で『俺の失敗だ』って謝ったこともある。それでチームの空気を変えられるし、選手もスタッフも前向きになる。
仕事場は『明るくイキイキ、元気良く』。でも、俺の切り替え方はなかなかマネできないと思う。長嶋茂雄さん(巨人軍終身名誉監督)を見てきたからさ、ハハハ。切り替えの神様だよ。あの人は引きずらない。守備でトンネルしても周りに『ドンマイ!』って言う。あれ、よくマネしたもん」