「覚悟と我慢必要」 4番大田バッサリの巨人原監督にOB苦言
「(打順のパターンが)10分の1くらいになるようなチームを目指します」
10通りそこそこで済むような打線。つまり、「打順の固定」をテーマに掲げていた。有力OBの金田正一氏がキャンプを訪れた際、昨季の「猫の目打線」を突っ込まれると、「自分の中で、ものすごくジレンマがあった」と言い、「既存のチームを解体し、力を見極める。一度決めたらメンバーは変えたくない」とも話していたという。
が、オープン戦が始まったばかりで早くも苦言が出るようでは「固定うんぬん」も怪しい話。実際、ナインも「この分じゃ今年も去年と同じことになるのではないか」と戦々恐々としている。他球団スコアラーもこう話している。
「大田の4番テストも時間の問題でしょう。日本ハムの栗山監督が中田翔にやったように、誰が何と言おうが4番で使う、固定すると言うなら原監督の覚悟だと思うけど、テストしてダメならそれまでよ、というやり方ですからね。今の巨人の4番争いはこれといった決め手がないのが現状。本命の阿部は右ふくらはぎを痛め、沖縄キャンプからずっと別メニュー。村田も系列紙のインタビューを通じて『一番だらしない』と原監督に怒られる体たらく。昨季の4番経験者、長野とアンダーソンは手術明けで二軍調整中。核になる打者を補強していないこともあり、4番がいそうでいない。第82代に坂本が座っても不思議ではない状況です。となると、4番を含め、昨年の113通りのように、今年も打順がコロコロ変わることは容易に想像がつきますよ」
原監督はオープン戦開幕前日、沖縄キャンプで選手にこうゲキを飛ばしていた。
「練習でやってきたことを疑わないでほしい。信じたものは貫いてほしい」
誰より「信念」が必要なのは、原監督ではないか。