ヤクルトが本拠地・神宮のマウンドを硬くする「本当の狙い」
ヤクルト本拠地・神宮球場のマウンドが今季からモデルチェンジするという。
現在、神宮は改修工事中。すでに新しい芝に張り替えられたが、ベテランの石川が以前、「硬いマウンドが好き。投手陣でもそういう意見が多い」と言っていたように、投手陣からは改修を機に「より硬いマウンドにしてほしい」との要望が出されていた。
神宮は大学野球と併用され、東都などの公式戦2試合が行われた後のマウンドは荒れ気味で、傾斜も低いといわれていた。
キャンプでは投手陣の声に応え、ブルペンの一部に粘土質の土を入れて硬くしたマウンドを仮設。高津投手コーチは、「投手陣からも好評だった。神宮も同じような形になると思う」と語り、「八回、九回になってくると、マウンドが掘れて(リリーフ)投手は投げにくくなっていた。これから土の質も違うし、特にリリーフ投手は投げにくさはなくなるはずです」と言った。
ヤクルトOBは「投手に好影響を与えると思う」とこう続ける。
「マウンドが硬くなると、踏み出す足の位置のズレが少なくなり、しっかりと踏ん張りやすくなる。硬いマウンドに慣れたオンドルセクなどの助っ人投手やリリーフ投手はもちろん、石川や小川ら先発陣も球威、コントロールが安定する材料になると思う」
昨季、ヤクルトのチーム防御率は12球団最悪の4.62。上位浮上には投手陣の底上げが必要不可欠。まずは“足元”から固めるようだ。