山崎裕之氏 「大引、成瀬加入でヤクルト選手の目が変わった」
【2015 キャンプ探訪】
真中監督に最初に聞いたのは、新戦力についてだ。補強にはそれほど積極的ではない球団が、昨オフは大引に3年総額3億円、成瀬には3年総額6億円(ともに推定)の条件を提示して獲得した。
「フロントが必死に動いてくれました。ありがたいことです。大型補強したことによるプレッシャーですか? 何しろ最下位からですからね」
こう言って笑った真中監督は、自ら交渉の席に出向き、大引と成瀬を口説いた。
「2人には、期待はしているけどFAで入ったという責任感みたいなものは持たなくていい。自分の力を出してくれと言いました」
野手の練習に目を転じると、昨シーズン、日本人右打者の最多安打(193)を記録した山田哲人がノックを受けている。バットでは期待以上の働きを見せたものの、二塁守備ではリーグワースト2位の13失策で投手陣の足を引っ張った。
キャンプ中は連日、三木コーチから併殺時の送球などの特訓を受けている。守備のいい大引の助言で「守備も面白い」と思えるようになれば、一皮むけるだろう。