オリックス打率1割台 裏目に出た大型補強が機動力も“抹殺”
開幕して10試合も終わっていないうちから大騒ぎすることはないが、それにしてもオリックスはひどい。3日の日本ハム戦も2安打1得点で黒星。最下位打線の打率はリーグで唯一、2割を切った(.193)。
森脇監督は「重い時間が流れているが、糧にして勝ち取る強さに変えていきたい」と言った。
開幕前はブランコ、中島、小谷野の補強で他球団に恐れられていた打線が、西武との開幕カードでブレーキとなったブランコは1日、左ひざ故障で登録抹消。中島、小谷野も今のところ、いいところがない。
ライバル球団の関係者は「オフの補強で長打力のある打者を揃えたが、それが裏目に出ている」と言ってこう続ける。
「昨年のオリックスはリーグ2位の126盗塁に177犠打はリーグ最多。機動力や小技で主導権を握っていた。中島、小谷野、ブランコの加入で、年間30盗塁は堅いヘルマンが開幕カードは控えに回り、坂口や駿太も日替わり起用。1番打者も平野、駿太、ヘルマンとコロコロ変わる。3日の日ハム戦は初回、1番ヘルマンが2ストライクから中前打で出塁し、平野が送って、糸井の犠飛で先制した。あれが本来の形。そこからパワー系の打者がうまく噛み合えば得点力は上がるのに、後が続かない。森脇監督は選手を動かしたい指揮官です。それができずにストレスをためている。点が取れないから打順をコロコロ変えるばかり。その焦りが選手に伝染している」
開幕戦は7回1失点と好投しながら無得点で負け投手となったディクソンは、3日も打線の援護がなく2敗目を喫した。「打線はこれから打ってくれると思うので心配していない」とはいうものの、このままでは投手と野手との信頼関係にもヒビが入る。