オリやっと初白星 きっかけは大砲ブランコ離脱という“皮肉”
1日、ソフトバンク戦での逆転勝利でようやく今季初白星を挙げたオリックス。オフに中島、ブランコ、小谷野と長距離砲を次々と獲得し、これに糸井、T-岡田を加えた打線は「12球団ナンバーワン」と目された。
ところが、これが不発続き。中でもオープン戦から左ヒザ痛に悩まされていたブランコの不振は深刻で、開幕4試合は打率.067、本塁打と打点はともにゼロと散々。大補強の目玉のひとりだったそのブランコがこの日、左ヒザ痛で登録抹消された途端、チームは生まれ変わった。
ブランコの代役としてそれまで左翼手だったT-岡田が指名打者に入ることで、小技が使える駿太、坂口を同時に起用できるようになった。おかげで打線が「点」から「線」になり、得点力が復活。六回には7連打を含む打者13人がつなぐ猛攻で、一挙8点を奪ったのである。
オリックス関係者は言う。
「チームが開幕4連敗したのは、一発に頼りすぎた打線をつくってしまったことに尽きる。やはり、打線は1番から9番までがそれぞれの役割を全うしなければ、得点力が上がらないことを証明したようなものです。とはいえ、首脳陣はブランコを含め20億円近くをかけて獲得した選手をうまく使っていかなければならない。今後も首脳陣はそのかじ取りにアタマを悩ませるでしょうね」
長距離砲を集めてもそれが結果に結びつくわけではないことは、ひと頃の巨人が証明している。