オープン戦打率2位も…オリ「総額35億円補強」に潜む歪み
選手層は間違いなく厚くなった。オリックスはオフに中島(32)、小谷野(34)、ブランコ(34)、バリントン(34)らを補強。つぎ込んだ金額は総額35億円にのぼるといわれ、エース・金子(31)の引き留めにも成功した。
オープン戦のチーム打率2割6分3厘は、ロッテ(2割8分5厘)に次いで12球団中2位。力のある選手たちが入ったのだから、チーム打率が押し上げられても不思議ではない。
しかし、チーム打率や個人成績が、勝敗に直結するとは限らない。力のある選手が増えても、それが偏った補強であったり、既存の選手のやる気をそいだりしては、意味をなさないからだ。
「特に野手のバランスが悪いですからね」と、担当記者がこう言った。
「小谷野が今年のキャンプにグラブを9個も持参したように、補強した選手を常時起用すればポジションはダブついてしまう。一、三塁、外野、DHはおそらく開幕して以降も、なかなか固定できないでしょう。かといって大金をつぎ込んだ手前、使わないわけにもいかない。中には年俸とは別に住宅手当をもらった選手もいますしね。もともとオリックスにいた連中は面白くありませんよ」
カネの使い方の問題でひずみが生じる可能性もあるというのだ。