ヤ軍田中は中4日で好投も 課題は「依然走らないストレート」
この日投げた94球のうち、ツーシームの16球に対して、ストレートは22球。ストレートの割合が増えたからまだかわせたものの、この日の最速は150キロ。昨季は150キロ台中盤のスピードが出ていたストレートが5キロも遅いから、緩急を効果的に使えない。打者が球種を分かっていてもとらえ切れなかったスプリットが、思うように利かないのだ。
開幕から2試合ピリッとせず、ようやく結果が出たのは3試合目。この日はその投球が本物かどうかの試金石でもあっただけに、本人の意識はエンジン全開。それでも150キロしか出なかった。
昨季患った右肘靱帯部分断裂の影響で球速自体が落ちたのか、それとも肘が痛くて150キロ台中盤のストレートは投げたくても投げられないのか。
この日は今季初の中4日。これまでより登板間隔がタイトになって、疲労が残っていた面は否定できない。七回途中、94球で降板。最後の打者セスペデスに対してはスプリットがベースのはるか手前でワンバウンドするなど思うように制球出来ずに、マウンド上で悔しさをあらわにするシーンもあった。