なでしこ初代監督 「“澤抜き”で勝った自信を米国戦に生かせ」
なでしこジャパンがカナダW杯準決勝でイングランド代表を破り、前回ドイツ大会に続いて決勝進出を決めた。この準決勝は、日本女子サッカー界にとって「分水嶺となった試合」として語り継がれるだろう。というのもW杯、五輪の主要世界大会で、大黒柱のベテランMF澤穂希(36)がピッチでプレーせず勝ち上がった、初の試合といっていいからだ。
澤は93年、中学3年で代表に招集された。この年のアジア女子選手権を皮切りに日の丸を付けてプレー。W杯は95年スウェーデン大会から、五輪は96年のアトランタ大会から出場を続け、12年1月にはFIFA年間最優秀選手(11年度)に選ばれた。世界のレジェンド澤として、確固たる地位を築き上げた。
しかし、そんな澤も年齢的な衰えは隠せず、ついにカナダW杯ではレギュラーから外れた。
先発フル出場は、1次リーグ3戦目のエクアドル戦のみ。あとは1戦目のスイス戦=先発して後半12分まで出場、2戦目のカメルーン戦=後半19分から途中出場、決勝トーナメント1回戦のオランダ戦=後半35分から途中出場、準々決勝のオーストラリア戦=後半45分から途中出場――。