早実・清宮は“真の怪物”なのか プロスカウトがシビアに評価
「清原以上? ゴジラを超える逸材? いくらなんでも言い過ぎですよ」
在京球団のスカウトがこう言った。いま話題の早実(西東京)清宮幸太郎(1年)。連日、1面などで「清原、松井級」と、かまびすしいスポーツ紙を手に、このベテランスカウトは苦笑いを浮かべるのだ。
確かに打ちまくってはいる。
「3番・一塁」で出場した20日の都日野戦(5回戦)で高校初の4安打を放ち、今大会は3試合で10打数7安打の打率.700。7安打は巨人、ヤンキースなどで活躍したあの松井秀喜が星稜1年夏に記録した数字である。清宮は全試合で打点を挙げ、得点圏では7打数5安打、打率.714、7打点。「重視している」と言う勝負強さも発揮している。
ラグビー界の名選手にして名将、ヤマハ発動機の清宮克幸監督(48)の長男というサラブレッド。中1夏にリトルリーグ世界一に輝き、米メディアに「和製ベーブ・ルース」と称された大器だけに、「清宮フィーバー」はいよいよ過熱してきた。4回戦は4000人だった観客が、5回戦は7000人に急増。報道陣も65人が八王子市民球場に集結した。22日の準々決勝から舞台は神宮球場へ。今大会初めて私立校のエース左腕擁する八王子学園八王子戦に臨むだけに、スポーツマスコミは本人以上に色めき立つ。