東アジア杯代表入り “じゃないほう”の浦和・武藤って誰だ?
「自分は『もうひとりの武藤じゃない方の』武藤です」
こんな自虐ギャグを“持ちネタ”にして笑いを取っていたJリーガーが、ハリルホジッチ日本代表のキープレーヤーになった。
23日に発表された「東アジア杯」(中国・武漢=8月2日開幕)の代表メンバー23人に入った浦和FW武藤雄樹(26)のことである。
今季Jリーグ開幕前、仙台から移籍した武藤は、新天地の浦和でプレーするようになってもブレークしない選手だった。というのも、同じ「武藤」でも、英プレミアリーグの名門チェルシーから誘われ、ドイツ・ブンデスリーガのマインツに移籍したFC東京FW武藤嘉紀(23)の陰に隠れ、なかなか知名度が上がらなかったからである。
「経歴的にも、今年3月までイケメン現役慶大生だったマインツ武藤とは違って地味のひと言。神奈川・武相高から流通経済大を経て11年に仙台入り。14年までの4シーズンで70試合出場6得点。オフに浦和からオファーが仙台に入り、伝えられた武藤自身も半信半疑だったし、武藤がチームメートや知人に『関東のチームから誘われた。どこか分かる?』と聞いても、誰もがJ2クラブの名前を挙げ、浦和といっても冗談にしか思われなかった」(サッカー専門誌記者)