入場者数激減の男子ツアー プロを蝕む危機感ゼロの“病巣”
コラム【菅野徳雄 日本のゴルフを斬る】
野球やサッカーなど人気のあるスポーツは、自分でやらなくても見に行く人が多い。巨人の2014年入場者数は301万8284人(本拠地開催72試合)だったという。ということは、1試合当たり4万1920人ということになる。
こうしてみると、野球はやるスポーツというよりは見るスポーツといったほうがよい。これはサッカーにもいえることだ。
ではゴルフはどうかといえば、アメリカの男子ツアー、たとえばフェニックスオープンなどは4日間の入場者は50万人を超える。米男子ツアーは年間49試合が行われているが、ひとつの州で年に何試合も行われない。
1試合しかない州もあるので、地域に密着した一大イベントとして開催される。だから、ゴルフをやらない人も大勢見に来る。アメリカではゴルフも「見るスポーツ」として定着しているわけだ。
日本の男子ツアー年間入場者数は、日本ゴルフトーナメント振興協会が持つ最も古いデータが1991年の98万6392人。それが昨年は38万6392人と大きく減少してしまっている。