先輩・荒木大輔氏も指摘 早実・清宮に見えた「3つの課題」
早実は進学校で野球学校のように勉強は二の次というわけにはいかない。学校の授業は週6日あり(水、土曜以外は6時間授業)、練習時間は限られる。「弱点を強化するためには制約のある環境」と早実OBも心配する。
打撃以上に課題となるのが守備力の強化だ。一塁を守る清宮は甲子園では野手のショートバウンド送球を巧みに処理するなど、グラブさばきを評価する声はある。だが、ネット裏のスカウトはこう注文をつける。
「問題はゴロ処理と横の動き。腰高で打球を捕りに行く際に、頭から突っ込みがち。プロを目指すなら、守備は相当レベルアップしないといけない。練習すれば克服できる欠点とはいえ、それに取り組む意欲があるのかどうか。清宮は調布シニア時代に、三塁に挑戦したことがある。ただ、当時は守備への意識があまり高くなく、数試合で一塁に戻ったと聞いている。頭の中で打撃と守備を同じくらいにしないとね」
前出の安倍氏は言う。
「守備も打撃同様、下半身を作りこんでいく必要がある。そうすれば構え方もどっしりして、フットワークも良くなる。たとえば遊撃の位置でノックを受けると、下半身の動きのキレ、フットワークの軽さ、スローイングの安定感を磨く良い練習になるはずです」