日本人からスピースのような“グッドルーザー”なぜ現れず?

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■負けてまともに質問に答えなかった池田勇太

 米ツアーは男女を問わず、優勝を争って負けた選手も共同記者会見に呼ばれるのが当たり前になっている。

 どうして負けたのか、記者たちは選手が嫌がることでもかまわずに聞いてくる。それでも選手は嫌な顔ひとつしないで一生懸命答えようとする。

 スポンサーとファンと、そしてメディアによってツアーは支えられていることを、選手全員がよく分かっているからだ。

 1990年の全米女子オープンを思い出す。3日目、トップに立ったパティー・シーハンは最終日、ベッツィ・キングに逆転負けを喫し、立ち上がれないほどの痛手を受けた。それでも記者会見ではあふれ出る涙をこらえながら質問に答えていた。

 日本では最終日の記者会見はたいがい優勝者だけで、2位以下は記者が選手を囲んで聞いたり、広報担当者のインタビューだけで終わったりする。

 本当はプレスルームで敗れた選手にもちゃんといろいろ聞きたいのだが、何を聞いてもまともに答えてくれないし、時間もないということで、共同記者会見は優勝者だけということが多い。

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