異例の長期政権…なでしこ佐々木監督「続投内定」の舞台裏
なでしこジャパンの佐々木則夫監督(57)の続投が内定した。17日の日本サッカー協会(JFA)理事会で契約延長が確認され、来年2月29日~3月9日、大阪で開催されるリオ五輪(16年8月5日開幕)アジア最終予選を佐々木監督体制で臨むことになった。
「女子サッカーはW杯―五輪予選―五輪本大会がほぼ1年の間に開催されるので、監督人事は《W杯と五輪がセット》で考えられる。五輪本大会後に監督、コーチなど一新する方がスムーズ。佐々木監督はW杯準優勝と結果を出し、その時点で留任内定の声が漏れ伝わってきても不思議ではなかったが、この日の理事会まで“ズレ込んだ”ということは、佐々木監督の手腕やチームマネジメントに疑問符が付き、それでここまで“遅くなった”という見方もできます」(サッカージャーナリスト・六川亨氏)
9月までの契約だった佐々木監督に関し、JFAは今夏のカナダW杯を《ベスト4入りでプラス評価》と位置付けていた。だが、決勝の米国戦で2―5とコテンパンにやられて評価が急落。一部主力選手からも(07年12月に監督に就任した)佐々木監督に対して「マンネリ。もうノリオはいい」とNGも出された。8月の東アジアカップも1勝2敗と低迷し、佐々木監督留任の既定路線がグラついた時期もあったという。